以前、「【海外版】信用取引を活用した配当金生活・早期セミリタイアのスキームA」という記事を書きました。
その中で紹介したハイイールド債にレバレッジをかけて高利回りを狙う運用はプライベートバンクの十八番ですが、個人で海外の証券会社や金融商品にアクセスするのは敷居が高いと感じるかもしれません。
今回は「【国内版】信用取引を活用した配当金生活・早期セミリタイアのスキームB」ということで、国内の証券会社と金融商品で完結する案を考えてみました。
【国内版】信用取引を活用した配当金生活(早期セミリタイア)
前回同様、条件としては3,000万円くらいの資金があるという前提です。
5,000万円とか1億円とか資金があれば5%の利回りでも250万円とか500万円とかになるので現物株式だけでも頑張れば生活できそうですが、3,000万円だと5%の利回りでも150万円、少し厳しいと思います。
そこで、レバレッジ(てこ)の出番です。
東海東京証券×信用取引×高配当株(ETF)
東海東京証券の制度信用なら年率0.9%でお金を借りることができます。SBI証券や楽天証券の制度信用は年率2.8%ですので、めちゃくちゃ安いです。
正確に言うと金利以外のコストもかかりますし、制度信用は返済期限が最長6ヶ月と自分でロールオーバーをする必要がありますが、その辺の説明は割愛します。
信用取引は担保として預けた委託保証金の約3倍までレバレッジをかけられます。現物株式の掛け目は80%なので2階建てなら約2.4倍まで。
しかし、日本株のボラティリティを考えるとレバレッジは1.5倍が限界でしょう。それでもロスカットされる可能性はあります。
銘柄ですが、マイナス金利の日本において債券では話になりません。勇気を振り絞って株に突っ込むしかないと思います。
例えばNEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)はどうでしょうか。日経平均構成銘柄の中で配当利回りが高い50銘柄から構成されているETFです。
直近1年間の分配金利回りは4.05%でした。
(3,000万円×1.5倍×4.05%)-(1,500万円×0.9%)=168.75万円
う~ん、年収200万円以下では厳しいです。それなら、個別株を分散させて配当利回りを5%にしてみましょう。
できるだけ業績が安定していて過去の不況時にも減配していない銘柄が良いでしょう。
(3,000万円×1.5倍×5.0%)-(1,500万円×0.9%)=211.5万円
これでも月収に換算すると20万円未満です。やっぱり、みんな大好きJT(2914)に集中投資するしかありません。配当利回りは脅威の6.32%です。
(3,000万円×1.5倍×6.32%)-(1,500万円×0.9%)=270.9万円
これなら頑張れば生活できるかもしれませんが、衰退産業に集中投資は酔狂過ぎるような気もします。
資金が3,000万円くらいの場合、配当利回りを上げるか、レバレッジを上げるか、どちらかでリスクを取らないと難しそうです。
世の中に美味しい話はないみたいですね。
最後に
あくまでも配当利回り的に言うと、配当利回り5%超えの大型株がゴロゴロしている日本株は近年稀に見る割安水準です
株価はほとんど上がっていない(個別株によっては下がっている)のに、配当性向は上がっているからです。
但し、日本株はボラティリティが高いので、世界的に株価が暴落しているタイミングでもない限り過度なレバレッジは禁物だと思います。
逆に言うと、ここぞと言う時は低金利でお金を借りられる環境が武器になるかもしれません。東海東京証券の制度信用(年率0.9%)などは魅力的です。
この記事はあくまでも思考実験ですし、いつだって投資は自己責任です。
今日は以上です。
コメント
投資運用はやはり3,000万円くらいは元金がないと厳しいですね(;´Д`)
まずは元金を作らなければ・・・
試算など分かりやすい説明ありがとうございます!!
mityo さん
コメントありがとうございます!
仰る通り、種銭が少ないうちは時間帯効果が低くなると思います。
お互いに頑張りましょう。
こんにちは。
スキーム情報どうもありがとうございます。
早期セミリタイアを目標にしたいですが、世の中に美味しい話はないということも重々承知しているので、減らさないように気を付けながら、楽しい未来を作っていきたいと思います。
松千代 さん
コメントありがとうございます!
概ね、リスクとリターンは比例するので、そのバランスが大事だと思います。
お互いに頑張りましょう。
自己投資は自己責任っていうのは、ほんとにそうですね。
私も最近投資について考えていて、いろんな情報を集めているところだったので、とても勉強になりました。
ありがとうございます。
yuko さん
コメント、ありがとうございます!
はい、気を付けて下さい。