先日、友人と小汚い赤提灯でお酒を飲んでいると、隣の席に座っていたサラリーマン達が面白い話をしていました。
詳細は聞き取れなかったのですが、どうやらその中の1人が何らかの富くじで5,000万円を当て損なったというのです。
連番がどうのこうのと言っており、もう少し買っていれば5,000万円が当たっていたということなのでしょう。
大金を当て損なったそのサラリーマンは安い日本酒を浴びるように飲みながら顔を真っ赤にして自らの不遇を嘆いていました。
彼に勇気(資金?)があって、あの時にもっと奮発して買っていれば、きっとより良い人生を手に入れられたハズであると考えているのです。
しかし、果たして本当にそうなのでしょうか。
もし宝くじ(2億円)が当たったらのアンケート
もし宝くじ(2億円)が当たったらどうしますか?
これまでの人生で一度も宝くじを買ったことがない私ですら考えたことがあるのですから、妄想したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
民間企業がインターネット上で調査した結果は以下の通りです。
1位 | 将来(老後など)のために貯蓄する | 47.2% |
2位 | 家・マンションなど住宅を買う | 42.3% |
3位 | 車を買う | 28.3% |
4位 | 借金(住宅・車などのローン)を一気に返済する | 27.9% |
5位 | 最新家電・AV機器・PCを購入する | 20.2% |
6位 | 世界を旅行する | 20.8% |
7位 | 家族・親戚でお金を分ける | 14.3% |
8位 | 株式など投資にまわす | 9.7% |
9位 | 仕事を辞め、一生働かない | 8.3% |
10位 | 高級レストラン、グルメの食べ歩き | 7.9% |
対象は20歳以上の男女、アンケートは複数回答可です。
個人的にビックリしたのは、9位の「仕事を辞め、一生働かない」を選択した回答者は8.3%しかいないことです。
それはそれで素晴らしいことだと思うのですが、残念ながらアンケートの回答者は本当に宝くじを当てたわけではありません。
実際、銀行口座に2億円という大金が振り込まれたら行動は変わってくるでしょう。
宝くじ高額当選者のその後
宝くじの高額当選者を追跡調査すると、なんと80%はすぐに仕事を辞めているそうです。
また、5年後には70%の人が当選金を使い切ってしまうというデータもあります。
もちろん、これは「お金持ちになった人間はすべからく不幸になる」ということではありません。
(むしろ、経済的な自由は最も確実に人生の幸福度を上げてくれます。)
宝くじの期待値は50%を下回り、この世に存在するあらゆるギャンブルの中でも圧倒的に分が悪い賭け事であることがわかっています。
つまり、宝くじ購入者の経済合理性は平均的に著しく低いのです。
結果的に宝くじを買うような人の多くは当たっても当たらなくても経済的な自由を手に入れられない(継続できない)わけです。
ちなみに上記のアンケートに回答した人のうち「1年以内に宝くじを買う予定」と回答した人は52.1%でした。
「もし宝くじ(2億円)が当たったら」の1位は「将来(老後など)のために貯蓄する」でしたが、貯蓄を増やしたいのであれば宝くじを買うべきではないのですから皮肉なものです。
宝くじを買わない方がいい理由
宝くじで高額当選したとしても5年で使い切ってしまう(=結果、不幸せである)人が多いことからわかるのは、私達にとって大切なのは目先のお金よりも最低限の教養であるということです。
誰もが手っ取り早く億万長者になりたいと望むわけですが、お金持ちになる過程でお金の使い方という教養を学ぶことも有意義なことだと思います。
(そもそも宝くじは手っ取り早く億万長者になる方法ではありませんが。)
考えてみれば当たり前の話であり、その辺の中学生に2億円を渡したとしてもろくな使い方をしないことは簡単に想像できます。
もし冒頭のサラリーマンが富くじで5,000万円を当てていたらどうなったのか、それはわかりません。
ただ、宝くじを当てて幸せになれる人というのは、そもそも宝くじを買わないのです。
今日は以上です。
コメント
こんばんは!
宝くじに当たるって、夢のようなお話ですね。私も、きっと使っちゃいそうな気がします。夢を見てみたい人たちのあんけーとと、実際に当たった人のアンケートでは、違いがでるのでしょうか?と、ふと疑問に思いました。
ぴーちゃん さん
コメントありがとうございます。
恐らく違うのではないでしょうか。
知りませんけど。