サラリーマンをやっているということは、その時点で「○○」に勤めているという後ろ盾を得ることになります。
後ろ盾は時に力であり、精神的にも一種の安心感をもたらしますし、他にもなんせ良いことが多いですから、これはなかなか侮れません。
しかし、大企業を退職して気付いたのは、会社という後ろ盾には利点もあれば欠点もあるということです。
会社という後ろ盾がある利点
会社という後ろ盾には利点があって、仕事の場面で言えば「○○」に勤めているということで実力以上の商談をまとめることができたりします。
より実用的な例としては、合コンなどで見た目やトークがイケてなくても、勤め先によっては自分の評価を上げることだって可能です。
合コンで「職業?あ、えーと、その、自営業的な何かです・・・」と言ってもモテませんから、やっぱり大企業のサラリーマンって羨まし過ぎます。
誰もが認める大企業であれば、「○○」に勤めているということで家族や恋人だって喜ぶかもしれません。
会社を辞めて独立する最大のデメリットは、短期的な収入の減少とかもありますけど、一番はこの後ろ盾がなくなることかなと思っています。
会社という後ろ盾がある欠点
会社という後ろ盾には欠点もあることが最近の研究ではわかっています。
会社に囲われている以上、その人はいつ如何なる時であっても「○○」の会社員であり、「○○」の会社員として振る舞う必要が出てくるからです。
例えば、飲みの席で酔っ払いに絡まれて、ムカついたからボコボコにして警察沙汰になったとしましょう。
ちゃんとした普通の会社であれば当然のように上司へ報告する必要が出てくるでしょうし、いくらなんでも常識からかけ離れた行動ですから懲戒処分の危機に晒される可能性が高いです。
いくら言い訳をしたところで既にボコボコにしちゃったのですから、そん時の相手の態度やあなたの感情なんて関係ありませんし、「○○」の看板を汚したということで当然の報いかもしれません。
それは心から愛する恋人や家族が変態に襲われかけて、ムカついたからボコボコにして警察沙汰になった場合であっても基本的には全く一緒です。
同じように、痴漢冤罪とかにでも会った日にゃ、出来るだけ穏便に事を済ますことが最優先事項になります、もうそんなことで争っていること自体が恥ずかしいわけですから。
「○○」の会社員という後ろ盾を得る代償として、常に「○○」の看板を背負って立つ覚悟が必要であり、時には個人としての感情を押し殺した行動を求められるのです。
サラリーマンにとって最も大事な仕事の場面でも、「私はXだと思うけど、会社の方向はYだから、結論、Yでいこうか(笑)」みたいなことも多いでしょう。
別に悪いことではなくて、大体の場面では力学的に当たり前のことです。
しかし、本来であれば当事者として得られるハズだった成功や失敗の経験を、多くのサラリーマンは第三者として客観的に眺めているだけになります。
これは少しもったいないですね。
その点、自営業は最強
自営業者には後ろ盾がありません。
出資者がいれば応援してくれるようなケースは多いものの、基本的には自分自身が最初で最後の砦ですから、後ろの方はもうスカスカであり、大企業を中心としてまわる日本経済の中では最弱のゴブリンです。
私みたいにアフィリエイトとかを細々とやっている限りは関係ありませんが、営業が必要な事業を営んでいるようであれば、大企業のサラリーマンなんかと比較すれば仕事を取ってくる時には苦労するでしょう。
しかし、飲みの席で酔っ払いに絡まれて、ムカついたからボコボコにして警察沙汰になっても、(面倒臭いので語弊を恐れずに言えば)どうってことはありません。
この点に関して言えば、自営業は最強と言えます。
痴漢冤罪とかもサラリーマンであれば順風満帆な人生を終了させる決定打になりえますが、自営業者には関係がありませんし、時間的な自由も効きますので納得できないことがあれば相手を徹底的に追求して消耗戦(大抵は共倒れでしょうけど)に持ち込むことも可能です。
仕事なんかも自分の好きなようにやって、思う存分に成功したり失敗したりできますし、その経験は全て財産になり結果的には個人の市場価値を押し上げます。
時間の関係上、あまりにも特殊で大袈裟な例ばかりを取り上げてきましたが、これは人間としての尊厳を守りながら生きていく上では非常に重要なことであり、人間としての矜持や強さに繋がる大事なことなのかなと思っています。
私も会社を辞めるまでこの辺のことについては考えたことがありませんでした。
そういう意味では、自営業もゴブリンとはいえなかなか良いものだなと思いますよ。
100人に読まれたとして、そのうちの1人にでも共感して頂ければ幸いです。
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