先日、旅行の調べ物をしていて色々とググっていたら、とあるフリーランスの方が書いている雑記ブログに辿り着きました。
新進気鋭のアフィリエイターみたいな感じで、その雑記ブログでは初心者向けにアフィリエイトのノウハウとかも書かれていました。普段そういう記事はほとんど読まないのですが、その日は何気なくページをめくってみたんです。
そしたら、「アフィリエイトで稼ぎたいなら、まずは1,000記事書きましょう!そこがスタートラインです!」的なことが書いてあって、なんか言いようのない不安というか、衝撃を受けてしまいました。
「まずは1,000記事」ということは、副業で土日も休まずに1日1記事(これでも大変)書いたとして、3年弱かかります。もうね、超難関国家資格を取るくらいの覚悟が必要じゃないですか。
いや、先に断っておくと、内容についてとやかく言いたいわけじゃないんです。そもそも記事数とか文字数とかは目安としてわかりやすいから使っているだけで、そういう数字に意味がないことは私もアフィリエイターなのでわかります。大事なのは中身です。
要するに「それくらい頑張りましょう」というコスト感の話なんです。その辺の基準は人によって異なりますけど、「まずは1,000記事」というのは初めて見ました。
いよいよ恐れていた事態になってきたというか、アフィリエイター、マッチョ化し過ぎだろと。。。
私的アフィリエイト1.0
私は毎月のアフィリエイト収入を公開していますが、ガチ勢と比べれば本当に大したことないです。そりゃ本音を言えばもっと稼げれば嬉しいですけど、才能もやる気もないので仕方がありません。
デザインは無料テンプレートしか使わないし、オリジナル画像なんてゼロ、記事も全部外注というインスタントでオートマティックな感じでそこそこ稼げれば良しと割り切っています。
それでも歴だけは無駄に長くて、最初に取得した独自ドメイン(アドセンスサイト)は今でも更新しているのですが、さっき見たら2009年でした。もう10年近いんですね・・・。
当時はキーワード比率を最適化するだけで稼げたり、無料ブログからペラサイトにリンクを送れば稼げたり、上位表示したいキーワードの入った日本語ドメインでサイトをつくれば稼げたり、今考えると意味不明な時代でした。私的にはアフィリエイト1.0です。
2010年代前半のアフィリエイトは脳ミソとか使う頭脳労働じゃなくて、テクニック偏重の作業ゲーだったと思います。ノウハウ系のブログとかも今より多くて、よく読んでいました。
あと、アフィリエイトはヤバイ奴がやるヤバイ仕事で、今みたいに市民権はなかったのも稼ぎやすかった理由です。とてつもなく胡散臭いアングラなビジネスでした。
まともな会社や個人がやるようなものではなかったんです。
私的アフィリエイト2.0
その後、Googleの進化に伴ってスパム的な手法が通用しにくくなってきます。なんちゃらアップデートとかもそうです。
あくまでも個人的には、2013年、2014年くらいからそういう傾向が強くなり、アフィリエイトで稼ぐのが面倒臭くなってきたちゃんとしたサイトを作成する必要が出てきた気がしています。
無申告で税務調査を喰らい個人事業主として開業届を出して以来、平均すると毎月80万円くらいは稼げていました。経費をかけたくなかったんで1人でやっていましたけど、本当に片手間でも楽勝だったんです。
しかし、過去に量産していたスマホ未対応のHTMLペラサイトとか日本語ドメインとかの順位がズルズルと下がってきて、一番酷い月は30万円を割っていました。3年前です。

ゲームチェンジを受け入れざるを得なくなり、私的にはアフィリエイト2.0が始まりました。私だけじゃなくて、2000年代とかにテクニックのみで稼いでいたサイトはすべからく淘汰されたと思います。
キーワード比率をいじくるだけで上位表示できた時代を生きてきた者からすると、ユーザーに向けてしっかりと記事を書くというのは、もう完全に別の競技です。網羅性とかいう長文化の流れもコストでした。
それでも、考え方を変えないと退場だなと思って、現在の稼ぎ頭になっている中規模サイト郡を量産し始めたのがこの頃です。当時はサラリーマンとしての収入もあったので、本格的に外注化を開始して毎月20万円は記事に投資していました。
迷いはなかったです。確信を持っていたわけではないのですが、当時の目標はセミリタイアだったので、「これで失敗したら廃業、しばらくはサラリーマンを続けないと駄目だな・・・・」という背に腹は代えられない心境でした。
その後は運良く売上も復活して、発生ですが100万を越えたり、他の売上も合わせると200万を超えたりしました。「以前よりはコストもかかるようになったけど、まだまだ美味しいよね」という感じです。
ただ、現在は新規サイトもつくれていませんし、また過去の遺産を食い潰しているような状態です。このままいけば、そのうち間違いなく落ちてくると思います。
それでも、2年以上ほとんど作業もせずに余裕をぶっこいてるのは、心の中で「また売上が30万以下とかになったらサクッと頑張ればいいんでしょ?」と考えていたからです。
私の中では時間が止まっていたというかなんというか、浦島太郎状態みたいな。
私的アフィリエイト3.0
今では無料ブログとかペラサイトとかは流行らなくなって、ユーザーの役に立つサイトをつくるのが主流、というか大前提になりました。そのための登竜門的な話の中で、ここ数年「まずは100記事」みたいな目安を見聞きすることが多かった気がします。
50記事でも200記事でもなく、100記事です。最初に書いた通り重要なのは品質なので、こういう数字に意味はないのですが、なんとなく納得できるというか、頭も体もついていける数字でした。
「それくらい頑張りましょう」というコスト感です。大変ですよ、100記事は。それでも、100記事くらいなら副業でもやってやれないことはない、絶妙なラインです。
そして、それくらいやれば記事の書き方も上手くなるし、副業なら半年くらいはかかるでしょうから、ドメインパワーも強くなってボチボチ発生し始めるだろうみたいな。
でも、そこから更に1桁増えて「まずは1,000記事」という新進気鋭のアフィリエイターを発見した時、「一気に10倍。。短期間でインフレし過ぎ。。」とは思いながらも、将来的にはありえるなと思っちゃったんですよね。
まっさらな状態でアフィリエイトを始める方は「よし頑張ろう!」と思えるかもしれませんが、100記事を基準にしていた私のような人間からすれば、コスト10倍。
いや、念のため繰り返しておきますけど、記事数は目安というかものの例えですからね。今でもペラサイトで稼いでいる人はいますし、逆に、駄目な記事を100とか1,000とか入れても稼げないと思います。
そうじゃなくて、これまではGoogleのアルゴリズム変更とか、検索ユーザーの変化とか、そういうのにちょろっと対応していれば良かったのに、いよいよマッチョ化したアフィリエイターに殺される日が来るかもなと思ったんです。アフィリエイト3.0はこういう形で訪れるのか的な。
これまでの10年はインターネット広告市場も凄い勢いで拡大し続けていましたから、いくらプレイヤーが増えても余裕でしたし、むしろ1人あたりの取り分は増えていました。しかし、次の10年はこれまでのようにはいきません。それなのにプレイヤーは増え続けていて、しかもマッチョ化しています。
市場原理なので仕方がありません。なんだかんだ1,000記事でもペイしちゃいそうだから、すぐにアフィリエイトを辞める人はいないだろうし、依然として始める人は増え続けるでしょう。1,000記事書けない奴から退場していくという修羅の世界が垣間見えるわけです。
そのうち「まずは10,000記事」とか「まずは100,000記事」とかハイパーインフレが起きて、私みたいな根性のないアフィリエイターはひっそりと消え去るのでしょう。
終わりなき消耗戦の果てに
初心者の方に誤解を与えたくないので何度でも言いますけど、記事数というのはあくまでも「それくらい頑張りましょう」というコスト感ですよ。重視すべきは中身ですし、現時点で言えば1,000記事とかは本当に極端だと思います。
でも、例えば既にそれなりのキーワードではオリジナル画像を入れたり、実際に商品を使ってレビューしたり、現地に取材しに行ったり、そういう作り込みは当たり前になり始めています。私はそういうキーワードを端から狙いませんので全くやっていませんが、もしやろうとすれば相当なコストです。
「上位表示にはキーワード比率が重要だ!」とか「日本語ドメインはSEO的に優位性がある!」とか言っている人はどこにもいません。そういうゲームじゃないからこれ、というやつです。
2年前くらいにウェルクが出てきた時、「1,2年は大丈夫っしょ」と思っていましたし言っていました。私のような弱小アフィリエイターは小さなキーワードしか狙わないからです。実際に新規サイトもつくらずほとんど放置でも大丈夫でした。しかし、今後についてはどうでしょうか。
これだけ大きな市場ですから、すぐにどうこうということはないと思います。でも、今後は売上をキープするだけでもまた考え方を変えないと厳しくなる時が来るのもしれません。プレイヤーが増え過ぎました。しかもマッチョときている。
これまでも変化は必要でした。ただ、なんか今回は嫌な予感がするというか、これから右肩上がりでコストが増え続けっていった時に、今みたいなやる気のなさでやっていけるのかなと。根本的にアフィリエイトが稼げなくなるということではもちろんなくて。
Googleのアルゴリズム変更とか、検索ユーザーの変化とか、そういうのは数十万円とかでも満足できる私にはそこまで影響ありません。しかし、市場の成長以上にプレイヤーが増え続けて思いっきり消耗戦になってくると辛いものがあります。
キュレーションメディアとかもそうですけど、まずは大きなキーワードから取っていって、それが終わったら小さなキーワードを取りに来るでしょう。数万円とか数千円のキーワードを原価ギリギリで取りに来られたら、終わりの始まりです。
まだまだ先の話かもしれませんけど、もしそうなった時、潔く足を洗うのか、また重い腰を上げて頑張るのか。
はー、私はただ楽してお金を稼ぎたいだけなのに、それすらも許されない社会が来ちゃうのでしょうか。
今日は以上です。
コメント
こんにちは、すでにメゲかけのアフィリエイト初心者です(笑)
10記事くらいにしてひぃひぃ言っている私には、
まずは1000記事、なんて言われた日には、
「だったら違うことやるわ!」となってしまいますね・・・。
というか、時代に応じていろいろ手法を変えていかなければならないとなると、
専業になるのは怖そうですね・・・。
Riri さん
コメントありがとうございます!
1,000記事は大袈裟かもしれませんが、競争が激しくなるのは避けられないかもしれませんね。
仰る通り、専業アフィリエイターはなかなかどうして不安定だと思います。
新規参入者にとっては環境の変化こそチャンスではありますが。。。
お世話になります。
私も当記事を拝見して「まあ、そうだよね」と溜息をついてしまいました。
いつの時代も後からジャイアンツがやってきて市場を蹴散らしていくと考えると、5年後、10年後はどうなるのか・・・ただでさえすみっコぐらしなのにさらにまたすみっコにおいやられたら。笑
いつの時代も時代に応じて変化していかなくてはいけないのはその通りなのですが、
アフィリエイトでも何にせよ「こうやって稼ぐんだ」という原理さえつかめればどんなビジネスであれそこそこは生活できる力はつけられるのだと思いますがこんな楽なビジネスはないので、ふとした瞬間に大の字になって手足をバタバタしたくなります。
働きたくない。
17時の昼休み さん
コメントありがとうございます!
ガリガリな陰キャ達が身を寄せ合ってひっそりと暮らしていた平和な土地に、筋肉隆々の陽キャ達がこぞって押し寄せてきたような気分です。
まー、私がアフィリエイトを始めた約10年前ですら「アフィリエイトは終わった」と言われていましたので、今回も杞憂に終わればいいのですが・・・。
アフィリエイトがなくなる可能性はゼロですから、ダーウィンよろしく変化に対応して生き残りたいところではあります。
働きたくない。